安らぎを与える花♪ねむの花のプロフィールと花言葉
目次
ねむの花のプロフィール
一般名:ネムノハナ
学名:Albizia julibrissin
科名:マメ科
属名:ネムノキ属
原産地:中東から西アジア、東アジア、日本
茎高:5m~15m
花形:直径3cm前後、頭状花序
開花時期:7~10月
ねむの特徴
ネムノキは落葉高木です。葉は偶数の羽状複葉です。夜になるとこの葉が閉じる就眠運動をするため、眠る木→ネムノキと呼ばれるようになりました。中国では、夫婦が仲良く眠る姿になぞらえ、合歓木と呼ばれています。ネムノキの花は、夏に咲く頭状花序で、淡紅色の長いおしべが傘状に開花します。色合いが優しく、桃のように甘い香りがするネムノキの花は、夢見る乙女のような風情をたたえています。
ネムの花言葉と由来
ネムノキの花言葉は、「歓喜」、「繊細」、「夢想」、「安らぎ」、「創造力」
「歓喜」は、中国のエピソードに由来します。中国のある家族のお父さんはいつも不機嫌でした。ある日、合歓の花を入れたお酒をお父さんに飲ませたら、それまでの不機嫌ぶりがウソのように上機嫌になりました。それからは、家族みんなで仲良く暮らすようになりました。
「夢想」、「安らぎ」は、ネムノキの葉が閉じて就眠活動をすることに由来します。ネムノキの葉は、夜になると閉じて垂れ下がります、安らかに眠っているように見えるのです。
「創造力」、「繊細」はネムノキにつく花の形状に由来すると言われています。ネムノキの花は、枝の先につき、夕方開花します。その姿が、創造力をイメージさせると。また、ネムノキの花は、花びらではなく細いおしべが傘状に咲くため、近づいてよく見ると風に揺れる繊細な糸のように見えます。色合いも含めて、確かに「繊細」な花です。
薬効作用
ネムノキの樹皮や葉には薬効効果もあります。利尿・強壮・鎮痛などの効果があり、打ち身・腫れなどにも使われています。漢方薬では、「合歓皮」という生薬が知られていますが、これは、樹皮を乾燥させたものです。街路樹としてもよく見かけるネムノキ、健康にも良いというのは嬉しいですね。
文学の中のねむ
皇后陛下は子育てをされているころに「ネムノキの子守歌」を作詞されたとか。ネムノキは、万葉集にも謡われ、古来から現代にいたるまでずっと日本人に親しまれてきた花です。与謝野蕪村の「雨の日や まだきにくれて ねむの花」や芭蕉の「象潟や 雨に西施が ねぶの花」といったように、俳句にも詠まれ、「ねむの花」は晩夏の季語になっています。
その姿が「安らぎ」をあたえてくれるネムノキ
ネムノキの花は、夏の夕暮れ時に咲くからでしょうか、「安らぎ」という花言葉がぴったりの花だと思います。日中の燃えるような暑さが少し和らいできた夕暮れ時に、淡いピンク色の花を咲かせるネムノキ。枝の先につくため、見上げるように高くなる木でも、花がよく見えます。緑の葉を背景に、ピンク色に近い優しい色合いの花はとても映えます。さらに時間が遅くなると、葉が閉じ始め、木全体が眠りに落ちるかのように見えるネムノキを見ていると、一日の疲れが癒される感じがします。夫婦の仲良さが名前の由来にもなっているネムノキ、両親の金婚式に、いつも「安らげる」家で育ててくれてありがとうという気持ちをこめて、「ねむの花」の絵をプレゼントしたいと思いました。