神様の花?10以上の菊の花言葉と由来について
目次
「菊」の基本情報
一般名 きく
学名 Chrysanthemum × morifolium Ramat
科名 キク科
属名 キク属
原産地 中国、日本
草丈 5~20cm
花径 3~20cm
開花時期 日照時間の調整で通年開花
「菊」の説明
「菊」は、和菊と洋菊に区別されます。種類も豊富で、花期や性質も少しずつちがいます。戸外だと花期は秋ですが、短日性の植物である菊は一日のうち14時間が暗闇でないと花が咲きません。光を調節すればどの季節でも咲かせることができる花です。
中国では早くから育てられていました。日本へは古代に朝鮮から伝わりました。観賞用として栽培されることの多い菊は、最初は薬用として伝えられました。
「菊」の花言葉
種類の豊富な菊には、花言葉もたくさんあります。菊全体的には「高潔」「高貴」「高尚」「長寿と幸福」という花言葉があります。
- アブラギク(油菊)[薬用として渡来した菊]→迷う愛
- アカバナムシヨケギク(赤花虫除菊)[駆虫剤になる菊]→一人になりたい
- イソギク(磯菊)→冷める愛
- シャスター・デージー[ピレネー山脈のフランス菊と日本の浜菊を交配してつくられ、さらに改良をされた菊]→無意識な行動
- シュンギク(春菊)[独特の香りお持つ野菜として利用される]→欲張りな愛
- コハマギク(小浜菊)→そばにいて
- ハマギク(浜菊)→友愛
- シロバナムシヨケギク(白花虫除菊)[花の部分を蚊取線香の原料に使われた]→好みが激しい
- ナツシロギク(夏白菊)[夏咲きの菊の一つ]→元気でいてね
- ハナワギク(花輪菊)[種まきの時期で開花期が変化する菊]→ただよう想い
- フランスギク[外来種]→たくましい人
- マーガレット→恋占い
- リュウノウギク(龍脳菊)[山地の日当たりに育つ菊]→ 優しい愛
「菊」にまつわるエピソード
薬として利用された「菊」
「菊」は英語で、「クリサンティマム」「マム」「タンジー」と呼ばれています。ギリシャ語に由来し「金の花」と表されています。又、地中海地方で金の花を咲かせるシュンギクは、魔除けの花冠に使われていたと言われています。薬用としての利用は、解熱剤に使われていました。中国では、花びらや葉を絞った液体は、酒や薬として、花の露を集めて飲むと、長寿の元になるとして利用されていたといわれています。
歌に詠まれた「菊」
菊は、奈良時代~平安時代に伝え広められました。1010年に成立した源氏物語の中に出てくる菊の回数は、ナデシコの24回に次いで、20回と第2位に登場するくらいの人気ぶりをみることができます。「きく」の発音は、中国から薬草として伝わった際の音が語源となっています。
神様の花
日本には、公式な国花は定められていません。しかし、菊は桜と同じくらい日本人には深く愛されている花で、平安貴族のなごみでもありました。
日本の50円玉には一重菊が、紙幣そしてパスポートには菊の模様が付けられています。また、仏様や先祖へのお供えには必ず登場する花ですね。私の家にはお仏壇があり、白や黄色の菊を供えて神聖な気持ちで手を合わる事は幼少の頃から日常の行いでした。菊は、常に神様の存在を重ね合わせる事のできる花なのでしょう。
ヨーロッパでは、シュンギクの事を「神の眉」と呼んでいたと言います。種類や色によって、また国によっても、花言葉が違いますが菊をそばに置いていれば、神様の存在を感じ安心して過ごすことができるような気がします。