コキアの特徴、開花時期、花言葉、育て方、寄せ植えについて
目次
コキアの基本情報
花 名:コキア
科 目:アカザ科
別 名:ホウキグサ、ホウキギ
原産地:ユーラシア大陸の乾燥地
開花期:7〜9月
草 丈:50〜100cm
花 色:緑(紅葉時赤に)
花言葉:夫婦円満、あなたに全てを打ち明けます
コキアの特徴
コキアは、春に発芽すると晩秋には枯れる、非耐寒性の一年草です。
枝を束ねてホウキに使われていたことから、和名はホウキグサ、ホウキギとも呼ばれます。
元々アカザ科コキア属に分類されていて、今ではコキアという名称で広く知られています。
細かく、こんもりと丸く茎葉を茂らせ、50~100cmほどの草丈まで育ちます。夏には花も咲かせますが、花びらはなく、淡緑色の萼をつけますが、ほとんど目立ちません。カラーリーフとして楽しみます。
コキアの魅力は、その形状の可愛らしさと、色の変化です。
夏はあざやかな黄緑色の葉を茂らせ、秋になると真っ赤に紅葉します。その後、茶褐色の実をつけますが、その実は「とんぶり」と呼ばれ、食用に使われます。枝を残して枯れますが、枯れた枝は細かく枝分かれし、コシがあることから、ほうきの材料として使われてきました。とても丈夫な植物で、刈り込みにも強く、自由に形を整えられるので、庭作りに重宝します。
コキアの育て方
コキアは、南ヨーロッパや温帯アジアが原産で、暖かい環境を好みます。暑さや乾燥に強く、水はけ、日当たり、風通しの良い環境で育てます。
移植を嫌い、根がうまく張らないと綺麗に丸く育ちません。根の取扱いには注意が必要ですので、どちらかというと庭植えに向きます。
コンテナなどで育てる場合は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。晩秋に株が枯れた後、こぼれ種を地にまき散らしますので、上手くいけば翌年も楽しむ事が出来ます。
春先になると、園芸店で、コキアの花苗が多く流通します。また、種から栽培するのもそんなに難しくありません。
コンテナ寄せ植えなどに使用したい場合は、花苗から育てる方が便利です。根がグラグラしがちなので、花苗を選ぶ際、根がしっかり張っているものを選びます。また、芽の数が多い方が枝分かれがよく、綺麗な形に育てやすいでしょう。基本的に移植を嫌う為、根の取り扱いには注意が必要です。ある程度間隔をあけて植えつけを行う方がその後の生長が美しくまとまります。
種から育てる場合、4月中旬から下旬の、15℃位の気温の頃が適しています。移植を避けるため、なるべく定植場所に直接播くことをお勧めします。
発芽したら、元気な芽を1、2本だけ残してあとは間引きます。コキアは、根の張りの深さの割に地上部が大きく育つので、風や雨の影響を受けやすく、グラグラしがちです。株元が浮き上がってきたら、土を寄せたり、支柱で支えてあげるなどして、しっかり根を張らせてあげることが大切です。
コキアの寄せ植え
コキアは、最初は細長く伸び、その後沢山枝分かれしてこんもりと丸い形に整っていきます。
コンテナの場合は、完全に丸くならない事が多いですが、フワフワと柔らかい葉の特徴を生かすと柔らかいイメージの寄せ植えになります。
夏の間の初々しい若葉の様な緑には、丸い葉と鮮やかなナスタチウムの様な花と植えるのがお勧めです。花の魅力を引き立ててくれます。
また、真っ赤に紅葉する季節は、赤系のアスターを合わせると、シックで秋らしい装いの寄せ植えになります。
最近では、「ハナホウキギ」などと、全体に小ぶりのものも出てきています。このタイプは花壇などの縁取りに人気があります。また、枝先が白く色づく「アカプルコ・シルバー」などもあります。
コキアの魅力は、その色あいや形の変化の美しさです。どの様に形が変化し、色が変わっていくのかを見越しながら寄せ植えを楽しみましょう。
コキアのまとめ
コキアは、1000年ほど前、中国から日本に渡来し、栽培されていると言われています。
江戸時代には、日本各地で広く栽培されました。実は「とんぶり」と呼ばれ、そのプチプチした食感が楽しく、畑のキャビアとして秋田県の名産になりました。また、ほうきの材料としても盛んに栽培された歴史があります。
最近では、全国の多くの大規模公園に、観賞用に一面に植えられ、紅葉が楽しまれています。茨城県にある、国営ひたち海浜公園は、コキアの見晴らし丘で全国的に有名です。
また、ガーデン素材としても人気です。葉の色あいの変化が美しく、洋風の庭だけではなく、日本的な庭にもよく似合います。秋の紅葉が四季を感じさせるのも魅力です。
眺めて楽しみ、食べて、使っても良しと、とてもマルチな植物ですね。
こんもり丸まった草姿がキャラクターの様でとても可愛らしいコキア。刻々と変化していく様子は、見る人を楽しませてくれそうですね。